骨のオステオカルシンを増やして、糖尿病や動脈硬化対策!肌も美しく!?
骨は、何の働きもない骨格を作っているだけのものだと長年思われてきました。でも、ここ10年のコロンビア大学(アメリカ)の教授の研究で、骨の中にあるオステオカルシン(骨ホルモン)がすごい働きをしていることが分かって来たんです。
オステオカルシンは、骨を形成する細胞「骨芽細胞」が分泌するタンパク質。骨のタンパク質(非コラーゲン性タンパク質)の25%を占めているそうです。ホルモンのような働きをして膵臓のインシュリン分泌を促したりするので、日本語では「骨ホルモン」と言われています。
2017年2月15日のNHK「試してガッテン」は、このオステオカルシンの大特集。オステオカルシンは、ヒト体内の脳や肝臓、すい臓、腎臓などの内臓を活性化し、糖尿病や動脈硬化の予防対策に役立つことを教えてくれました。
そしてまだ未知数ですが、認知症の予防にもなるかもしれないとのこと。また皮膚も活性化してくれるそうで、美肌にも繋がりそうです!
このオステオカルシンは、骨密度とは別もの。骨密度が高いからといって、オステオカルシンが多いとは限りません。オステオカルシンが少ない人は、これを増やすことが、内臓活性化や糖尿病や動脈硬化の予防対策に大事です。
番組では80人のオステオカルシンを測り、特に少なかった6人は血糖値(HbAlc)が高い、つまり糖尿病予備軍だということが分かりました。(今は、通常、甲状腺関係の病気の時にしかオステオカルシン測定はできません)
「ためしてガッテン」によると、「糖はタンパク質(オステオカルシン)と非常に反応しやすい性質で、血液中の糖が多い状態が続くとタンパク質に糖がくっついてしまう『糖化』という現象が起こる。他にもタンパク質があるが、糖化したタンパク質は本来の働きができなくなるので、骨ホルモンの働きも鈍ってしまうのではないか、と専門家たちは考えている」とのことでした。やはり糖分は控えたほうがいいんですね。
オステオカルシンをサプリメントで摂れないか、九州大学のチームが研究中。地元の博多ラーメンに使われる豚の骨からオステオカルシンを作れることが分かり、今、より効果的なサプリメントにするように進めているそうです。
もう少ししたらサプリメントで増やして、糖尿病対策をしたり、内臓や皮膚を活性化したりできるようになるかもしれませんが、オステオカルシン(骨ホルモン)を増やすとても簡単な方法があります。
それが、「かかと落とし体操」。
オステオカルシンを分泌する骨芽細胞は、触手みたいなものを出して繋がりあっているのですが、そのひとつに「がんばれ!」と伝えると、繋がっている細胞にも次々に伝わり、全部を刺激することになるんです。
この刺激する方法が、「かかと落とし」。やり方は、背筋を伸ばして立つ⇒かかとを上げ、爪先立ちになる⇒一気にかかとを地面につける。これを1日30回、1週間続けたところ、上記6人のうち5人のオステオカルシンの数値がアップしたそうです。
かかとを上げて落とすだけで、何と体には、体重の3倍の負荷がかかるんです。高齢の人は何かにつかまって、倒れないように注意してやりましょう。
この「かかと落とし」体操は、同時に骨密度も上げてくれるそうです。骨粗しょう症の人にもいいんですね。
サプリメントがなくても大丈夫!これで、オステオカルシンを増やして糖尿病対策、心筋梗塞対策、そして美肌にも役立てたいですね。
納豆には、骨に存在するたんぱく質オステオカルシンを活性化し、骨形成を調節するビタミンKが含まれています。植物性発酵食品なので、他にもメリットがたくさん。骨粗しょう症対策にもいいし、イソフラボンが乳がん予防や前立腺がんなどの予防に役立ちます。
納豆のビタミンKにはメナキノンという成分が含まれ、オステオカルシンを活性させる力がより強いようです。このメナキノンは油と一緒に摂ると、より吸収しやすくなります。そこで、おすすめなのが納豆+オリーブオイル。納豆+オリーブオイル+お醤油で、納豆をいただきます。
ネギや山芋、とろろ昆布やクコの実など、好きなものをプラスしてもいいですね。
また、ひきわり納豆のほうが表面積が多く納豆菌も多いので、ビタミンKの100gあたりの量が多くて、よりおすすめです。
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