喘息・アレルギーが悪化する前に!カビとダニの退治・対策・掃除方法(林修の今でしょ講座5月26日放送)
カビやダニは、どんな家にもいます。小まめに掃除をしていないと、特に湿気があり温かい季節はどんどん増えまていろいろな病気の原因になるんですね。「林修の今でしょ講座」5月26日放送では、耳鼻咽喉科専門でクリニックの理事長、アレルギー学会の指導医でもある久保伸夫医師が、カビ・ダニの種類や増えやすい場所、そして退治・掃除などの対策方法をプレゼンテーションしてくれました。
◆カビのはえやすいワースト4位・・・お風呂の天井
今はマンションのお風呂にしても、一軒家にしてもアルミの窓などで隙間がなく、気密性が高くなっています。カビは25~35度、湿度70%以上だと急速に増殖。お風呂の天井が結露したときに、このような状態になり、カビが育つのに最適な環境になります。
放っておくと、目に見えないカビの胞子がお風呂の天井から降ってくるようになります。つまり、お風呂に入るたびに、天井から落ちてくる胞子を浴びるんですね。大量に吸収すると、気管支炎になる可能性もあります。(1か月以上、咳が止まらないときは、注意。診断にも時間がかかるそうです)
掃除と対策方法:
お風呂の天井の掃除をすること。天井を拭くだけでもいいのです。床を拭く道具などにタオルをつけ、天井を拭くと良いとのことです(写真参考)。
◆カビのはえやすいワースト3位・・・靴の中
白癬菌が発生しやすい場所で、つまり水虫の原因となります。水虫もカビの一種なんですね。プールの脱衣所やスポーツクラブの更衣室、銭湯などを裸足で歩くと、誰かの白癬菌をもらいやすくなり、水虫がうつりやすくなります。角質の手入れをしたあとの踵は、とてもうつりやすいので要注意。
対策:
同じ靴を2日連続して履かない。1日履いたら、風通しのいいところに置きましょう。ブーツの場合、新聞紙をつめるのもいいそうです。(吸水作用がある)
◆カビのはえやすいワースト2位・・・キッチン(特にまな板)
傷がたくさんついていたり、食べ物のカスがたくさん残っているのでまな板はカビが生えやすくなっています。
簡単除菌法:
洗剤で洗った後、熱湯(50度以上)をかけます。その後、拭いてから、しまいます。
他にも、冷蔵庫の製氷機が危ない場所。冷やすても胞子は死なずにそのまま残り、氷と一緒に体内に入り込んでしまいます。製氷機で氷を作るときは、水道水のほうがミネラルウォーターよりカビが生えにくいので、水道水で作った方がいいそうです。(有機物が取り除かれているので、カビが生えにくい。塩素などあったほうがいい。味はミネラルウォーターよりは悪いですが)
★夏型過敏性肺炎・・・・夏から秋にかけて咳が止まらなくなったら、夏型過敏性肺炎の疑いがあります。6月に急増する病気で、カビの胞子が肺に入り込んで咳が出るようになります。診断が難しく、抗生物質を使うと悪化することもあります。血液検査で見分けます。
◆カビのはえやすいワースト1位・・・エアコン
医者が震え上がる菌、アスペルギルス・フミガタスという毒性の強いカビ菌がエアコンにたまりやすい菌。ぜんそくの原因の多くがこの菌で、蓄膿症などの原因にもなり、時に重症化します。
エアコンは冷たい空気を出し冷やすので結露します。エアコンの中で大繁殖し、運転を開始すると部屋中に広がってしまいます。ほこりの中に多いそうで、湿度があがってホコリがあれば、そこは、カビの温床となります。
(参考ですが、実際に、ガーデニングをしていて土の中のアスペルギルス・フミガタスを吸ってしまい、10日後に死亡した事件がイギリスで2008年に起きています。土にもいるので、泥の付いた野菜はすぐ洗いましょう。ほこりにも、注意が必要。テレビや冷蔵庫の上など温かいところのホコリは特に!)
掃除と対策方法:
3ヶ月に1回、エアコンを掃除します。夏の使用開始前は、特に大事です。
日常的にできること・・・毎日使う前に、窓を開けて10分間、送風運転をしましょう。
★空気清浄器は、カビの胞子に効果があるでしょうか?
番組の中でゲストの質問があり、医師は、花粉やカビなどは重いので床に落ちてしまう。でもカビの胞子は時に部屋を舞うので効果があるかもしれないとのこと。新鮮な花粉などは重いので、全部床に落ちているそうです。
その他に、黒カビも、黒くなって見えるのは相当な数の黒カビがいるということなので、注意が必要。とにかくカビやそのほかの掃除をするときには、マスクをして、菌を吸わないように注意したほうが良さそうです。
2~3年使い続けている布団の中には、10万匹以上のダニがいるかもしれないそうです。家のダニは、気密性のある家が増えたことで昔の3倍になっているとか。ダニの中で有害なのは一部なのですが、放っておくと病気になる可能性もあるそうです。また生きているダニだけでなく、死骸やフンを吸い込むと、アレルギー・ぜんそく、アトピー性皮膚炎を起こします。
◆ダニの多い場所ワースト4位・・・カーペット・フローリング
カーペット・フローリングにはチリダニ(0.3ミリ)が生息します。ホコリとか人間の垢がエサ。カーペットに比べてフローリングのほうが、ダニがしがみつくことが出来ないので、人が通ったりすると舞い上がって危険。床に横になると、吸い込んでしまいます。ハイハイする赤ちゃんなどは要注意!
掃除をしないところは、ダニが多いと思ったほうがいいそうです。
ダニの掃除と対策方法:
掃除機を掛ける前に、床に霧吹きで水をかけること(舞い上がらないようにするため)。ただし後でカビにならないように拭く必要があります。
または、今流行のドライタイプの床掃除ワイパーなどで先に床を拭いてから、掃除機をかけるのもいいそうです。
◆ダニの多い場所ワースト3位・・・粉もの(小麦粉・お好み焼き用粉など)
粉もの(小麦粉、お好み焼き用粉、など)には、コナヒョウヒダニ(0.3~0.5ミリで肉眼では見えない)がつきます。うまみ成分の多い味のついた粉ものが大好きなダニ。2012年水戸市の47歳、11歳の人がお好み焼きを食べた後、強いアレルギー(ぜんそく・じんましん)になったというニュースがありました。
生きているダニだけでなく、死骸やフンも体に悪いのです。粉ものを保管するときには、ジップ付きの袋に入れるだけではダメ。(ジップのファスナーの少し外側に残っている粉にダニがつき、増殖し、次に開けた時に中に入ってしまい、粉の中で増加するため)
ダニのつかない対策:
粉ものは、冷蔵庫に入れます(パッケージにも、そう書いてあるそうです!)。20度以上だと繁殖するのです。他に、かつお節、干ししいたけ、ごま、昆布なども冷蔵庫がいいそうです。袋を二重にするのも、いい対策とか。(プレゼンをした医師は、二重にした上で、冷蔵庫に入れているそうです)
◆ダニの多い場所ワースト2位・・・公園の茂み(マダニがいる可能性がある)
70代の女性が、ダニに噛まれマダニの持っていたウィルスに感染し死亡したニュース、人気ロック歌手、アブリル・ラヴィーンさんが、マダニに咬まれてライム病を発症し5か月間寝たきりになったニュースなどがあるように、とても怖いのがマダニ。
マダニは、哺乳類などの血を吸って生きているそうです。本来は山の茂みや竹藪にいたのですが、最近は野生動物が人間社会に来るようになり、マダニも連れて来て公園や裏山、畑に住みつくようになってきました。滅多に噛みつかれないが、もし噛まれたら1週間ほど噛まれ続けます。
1週間咬まれ続け、血を吸われるとマダニも太って目で見えるようになりますが、つまんで取るとアタマだけ残り、血が逆流してさらにウィルスが体に入ることがあるので、噛まれていたら医者に行くのがいいそうです。また、ペットは公園などで咬まれやすいので注意が必要。
対策:
噛まれないようにすることです。外に出るときは、肌を露出しない。虫よけスプレーをするなど。
◆ダニの多い場所ワースト1位・・・枕
枕(まくら)には、チリダニがたくさんいます。たたくとホコリなどが舞いますが、その多くがチリダニの死骸だったりするそうです。枕が重くなっていると思ったら、注意(2年間枕を変えずにいたら、重さが増え、その3分の1がダニだったというケースもあるそう)。寝ている間、ダニを吸い続けてしまうので、危険です。
アレルギーの原因も、布団や枕ということも多いそうです。ホテルに泊まって、家より気分がいいと感じた時は、家の布団を取り換えてしまうのがいいとも言っていました。朝起きた時、鼻づまりや咳などが多い人も、要注意だそうです。
対策としては、干すのは大事だそうですが、でも干しても、ダニは光のあたらないほうに移動するだけだとか!干した後、掃除機をかけると少しいいそうです。また熱に弱いので布団乾燥機もいいかもしれないとのこと。
ダニの退治・掃除方法・対策(ダニを枕に繁殖させない方法):
枕にスチームアイロンをかけた後、掃除機をかけると一番いいそうです。実験でも、ダニが減少していました。
>> 合わせて、『ダニを高熱で100%撲滅する方法(by ためしてガッテン7月23日)』の記事も、ご覧ください。
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