住宅ローンの繰り上げ返済方法:期間短縮と返済額減額の、どちらがお得?
少し収入が増えたので、住宅ローンの繰り上げ返済を考えている友人がいます。そこで一緒にいろいろ調べてみました。多くの場合、住宅ローンは生涯かけて返済する大きな借金。少しでも早く身軽になれるといいですよね。
繰り上げ返済をする場合、住宅ローンを一度に全部返済する「全額繰り上げ返済」と、残高の一部を数回にわけて返済する「一部繰り上げ返済」があるそうです。退職金や相続で大金が入ってこない限りは、一部繰り上げ返済ですよね。今度の友人の場合もそうです。
そしてその「一部繰り上げ返済」には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。「期間短縮型」だと、繰り上げ返済した金額の分だけ、返済期間を短縮できます。今後払う毎月の返済額は変わりません。「返済額軽減型」は、今後の返済期間はそのままにしますが、毎月の返済額を減らすことができます。
トータルな返済額を減らすという点では、期間短縮型のほうがメリットが大きいそうです。借りている期間が短ければ、それだけ利子も減りますから。ただ、今後残額を支払い続けるわけですが、返済額は最初の契約通りなので、それまでは貯蓄に回せる金額は少ないということです。
子どもがそろそろ大学に行くなどで、教育費などが、かさみそうな状況があれば、毎月の返済額が少ないほうが家計への負担も少なくて助かるかもしれません。また今、収入が好調で住宅ローンの繰り上げ返済を考えられても、数年後にはどうなっているか確信が持てない人も多いかもしれません。そういう場合にも、毎月の返済額が少なくなっているほうが、助かることもあるかもしれません。
それから、ここが見落としがちですが、これまでの返済期間と残っている返済期間を合わせて10年以下になってしまうと、住宅ローンの控除が適用されなくなってしまいます。
さらに、住宅ローンの金利動向もきをつけるほうがいいようです。たとえば、住宅ローンを組むときに、最初の10年を固定金利期間選択型にしてとても安い金利にしたとします。そういう場合、金利が上がる可能性のある社会経済では、11年目からは2,3%以上金利が上がることもあり、月々の返済額も跳ね上がってしまいます。もし金利が上がっても、返済額軽減型で繰り上げ返済をしておけば、毎月の返済額にはあまり響かずにすみます。
トータルな返済額が減る「期間短縮型」も大変お得ですが、いろいろ考えると、返済期間は変わらないけれど毎月の返済額が減る「返済額軽減型」も魅力ですね。友人の家庭でも、これからの必要出費や金利動向なども考えて、どちらにするか少し検討してみるということでした。
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